シンガポールで開催されたVitafoodsでMYM インターナショナルのYasushi Nagasue CEOが日本のフコイダン産業の現状と自社の拡大計画についてNutraIngredients-Asiaに次のように語った。
現在、日本のフコイダン市場は150億円であり、その消費者の約90%が癌患者である。これらの患者のほとんどは胃または腸癌に罹患しており、臨床研究によってフコイダンが腫瘍サイズを縮小し、癌治療の副作用を緩和できることが示された。
残り10%の消費者は、癌予防のためにフコイダンを摂っている。
福岡に拠点を置くMYMインターナショナルは、1997年の設立以来、日本では主力のSEAフコイダンDX 900mlを200万本販売してきた。モズクとケルプの原材料は日本産よりも質が良い判断されトンガから供給されている。
同社は台湾とベトナムでフコイダン市場が活況を呈していることで、両国に進出することを決めた。
「ベトナムでは、フコイダンはよく知られており市場は拡大し、巨大となっている」と同氏は語った。ベトナム人は毎日の食事で海藻を摂取する習慣があり、フコイダンサプリメントに人気があると同氏は考えている。「人々が海藻を食べることに慣れていなければ、フコイダンについてはあまり知らないだろうと思う」。
同社は昨年12月にベトナム市場に参入し、販売代理店はSEAフコイダンDXを薬局、オンラインおよび医師の勧めを通して販売している。ベトナムの他、フコイダン製品に大きな市場がある台湾をターゲットにしているが、多くの地元企業が事業参入しているため、台湾では競争激化となっていが、チャレンジを考慮して、同社は他との差別化を図るために「フコイダンの先駆者」として位置づけていると述べた。
シンガポールについては、政府がより健康的なライフスタイルを積極的に推進しており、シンガポール人が他の近隣諸国よりも多くのサプリメントを消費しているという報告があることから、フコイダンサプリメントに市場が存在すると同氏は確信している。
「シンガポールもまた貿易の中心であり、シンガポールからアジアの他地域にも展開したいと考えている。」
日本だけでなく、オーストラリアとニュージーランドの企業も近年、フコイダンサプリメント市場で競合している。
スキンケア分野に進出
フコイダンサプリメントの他に、MYMインターナショナルは現在、九州大学と協力してフコイダンを用いたスキンケアローションを製造する可能性を研究している。
「弊社の消費者は主に癌患者であり、健康を維持したい人々です。目下、スキンケアや化粧品に事業を拡大することを考えています。」と同氏は語った。
昨年開始された研究は今年終了する予定で、来年初めにローションを発売する予定である。