ジャパンフォーカス:2021年、日本の栄養分野で最も読まれた記事トップ10

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2021年に最も閲覧された日本の健康と栄養に関する記事トップ10をお読みください。COVID-19の臨床試験、認知健康における革新、成長する機能性表示食品業界を特集しています。

1. インドで新型コロナウイルスの補助治療薬として、臨床的に検討されている日本のβグルカンサプリメント

日本の β グルカンサプリメントが、インドの臨床試験で新型コロナウイルス (COVID-19)感染症患者の補助治療薬として研究されている。

サプリメント「ニチグルカン」は、日本の有限会社ジーエヌコーポレーションが製造・販売しているもので、一般的には健康や免疫力維持のために摂取されている。

2. COVID-19βグルカン:2つの菌株が臨床的重症度のバイオマーカーのコントロールに役立つことをパイロット研究で示す

インドで行われたパイロット研究で、COVID-19患者に、2種類の菌株由来のβグルカンを摂取させることで、サイトカインストームや血液凝固障害のバイオマーカーが低下することが報告されている。

COVID-19の症状は、発熱、咳、鼻水などの軽度のものだが、サイトカインストームや血液凝固障害が重度のCOVID-19の発症に関連しており、酸素や人工呼吸が必要となり、臓器不全や死に至ることもある。

3. 腸と脳の相互作用:ヤクルト、睡眠とストレス解消に効果的なプロバイオティクスドリンクを全国で販売開始

ヤクルト本社は、独自に開発した乳酸菌 シロタ株 (L. カゼイシロタ株)を配合した、ストレス解消や睡眠に配慮したプロバイオティクス飲料「ヤクルト1000」を日本全国で展開する。

2019年10月に関東1都6県で先行発売された「ヤクルト1000」は、ヤクルトレディによる宅配を主な販売チャネルとして、4月から全国で販売を開始する。

4.  スペシャルセブン:味の素の研究でアミノ酸補給が高齢者の認知機能を改善することが明らかに

味の素株式会社の研究は、7種類の必須アミノ酸を摂取することで、健康な高齢者の認知機能や心理社会的機能が向上することを明らかにした。

必須アミノ酸はロイシン、フェニルアラニン、リジン、イソロイシン、ヒスチジン、バリン、トリプトファンの7つ

5.  日本の機能性食品 独占記事パート12020年のFFC届出数は過去最高、飲料フォーマットが増加中

2020年4月から2021年3月までに、日本で機能性表示食品(FFC)の届出が行われた製品数は、過去最多の1,067であることが、NutraIngredients-Asia誌が独占的に入手した新データで明らかになった。

これは、2015年4月1日の制度開始以来、単年度の製品数としては最多となる。撤回された製品を除くFFC総製品数は、現在3,602種類となっている。

6. 錠剤保存技術:ファンケル、新しイノベーションを用いたチュアブル免疫サプリメントを発売

ファンケルは、製造・保管過程での早期崩壊から錠剤を守る技術を応用した免疫サプリメントを発売した。

この技術は、「免疫力サポート」として知られるチュアブルタイプサプリメントに採用されていると、ファンケル広報部のToshihiro Tomita氏はNutraIngredients-Asia誌に語った。

7. ブレインジュース:キリン、記憶力維持をサポートする機能性食品・サプリメントを発売

キリングループは、独自成分であるβ-ラクトリン(β-lactolin)を配合した記憶力をサポートする機能性食品・健康補助食品4品を発売した。

キリンは、認知機能をサポートする乳清タンパク質由来のペプチド、β-ラクトリンを世界で初めて発見し、機能性食品やサプリメントに配合している。

8. ヤクルトのプラスチックに対する熱意 :プロバイオティクスの大手企業が、パッケージング、炭素、水の使用に関する新たな持続可能性戦略を考案

ヤクルトは、新たに策定した「環境ビジョン2050」において、2050年までにネットゼロ炭素排出量を目指すとともに、2030年までにプラスチック包装材を30%削減する取り組みについて詳述した。

このプロバイオティクス発酵乳メーカーは、研究開発、調達、生産、物流、販売、消費のバリューチェーン全体において、温室効果ガス排出量、プラスチック容器・包装、水使用量の削減目標を設定している。

9. 認知機能を高める:森永乳業、記憶力向上のための臨床試験済みプロバイオティクスを配合した新機能性食品シリーズを発表

森永乳業株式会社は、臨床試験済みのプロバイオティクス菌株を配合した、高齢者の記憶機能を改善する新機能性食品シリーズを発売した。

メモリービフィズスシリーズの第一弾として発売されるのは、ドリンクタイプのヨーグルトとサプリメント。

10. 日本の機能性食品 独占記事パート2GABA、ブラックジンジャー、難消化性 デキストリンが人気成分、体重や血糖値に関する機能が上位を占める

2020年度に日本の機能性表示食品(FFC)の届出をした製品に使用されている成分のトップ3は、γ-アミノ酪酸(GABA)、ブラックジンジャー、難消化性デキストリンであった。

これは、ライフサイエンスに特化した日本のコンサルティングファームである株式会社スムースリンクが発表したレポート「2020年度のFFC製品分析」による。