トレンドトラッカー:ニュージーランドの薬局小売、中国の電解質飲料、韓国のプロバイオティクス市場

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ニュージーランドでの自然健康食品の購入において、スーパーマーケットよりも薬局が好まれるようになっていること、中国での電解質飲料分野の成長、韓国のプロバイオティクス市場における多様な消費者ニーズなど、アジア太平洋地域における最新の栄養補助食品のトレンドをまとめました。

ニュージーランドのサプリメント動向 2023年 薬局の小売売上がスーパーマーケットを上回り、国内産業は3億ドルを突破

ニュージーランドでは、実店舗でのサプリメント販売の75%が薬局での販売となっており、スーパーマーケットでの販売はわずか5年間で10%減少している。

Circanaの市場インサイトおよびリサーチコンサルタントであるJulie Bramley氏によると、5月にブレンハイムで開催された業界団体Natural Health Products New Zealandの年次サミットで講演した際に、同国のナチュラルヘルス製品の総売上高は過去一年間で3億 NZドル (約263億円) に達し、ドル換算で6.5%、単位換算で1.5%の上昇となったと語った。

現在、薬局で使われる 3ドルに 1ドルは、市販品と自然健康製品の両方を含む健康とウェルネスに費やされており、美容品が 41% を占めている。

植物由来のトレンドは衰えない:Danone ANZが乳幼児向けに乳製品と植物性ミルクのブレンドを開発 

Danoneはオーストラリアとニュージーランドで、乳幼児向けの乳製品と植物性ミルクをブレンドした製品を発売した- 同社がアジア太平洋地域で発売したこの種では初めての製品である。

Aptamilブランドで販売されるこの粉ミルクは、乳清とカゼインから抽出した乳たんぱく質60%と非遺伝子組み換え大豆たんぱく質40%を含む。

Danone Australia-New Zealand社のイノベーション・PSQC責任者であるShantanu Das氏は、この製品は子供向けの植物由来製品の需要が高まっていることを考慮して開発された製品であり、同時にバランスのとれた栄養食品でもあるという。

感覚の優位性:機能性への関心の高まりにもかかわらず、味覚、嗅覚、食感が依然として重要-Symrise

消費者がより健康的で機能的な製品を繰り返し購入しようとするならば、味覚が最も重要であることに変わりはない。

6月9日にシンガポールで開催されたSIFBI-ILSIシンポジウムで、Conor Delahunty博士は次のように述べた:「食品は、食事の一部として選ばれ、受け入れられ、定期的に消費されるまでは、栄養的価値はありません。味や香りといった食品の感覚的特性は、消費者の選択と消費の主な要因です」

味覚の重要性にもかかわらず、それは多くの食品会社にとって依然として課題であると同博士は述べ、製品開発プロセスには消費者と市場のニーズの理解、官能プロファイリング、消費者テストを含めるべきだと付け加えた。

最も成長著しい飲料カテゴリー:Danone China、需要の高まりを受け電解質飲料を発売

Danone Chinaは、高まる需要を背景に電解質飲料を発売した。このカテゴリーは中国の飲料部門で最も急成長しており、昨年の市場規模は50.1%増の27億人民元(約527億円)に拡大した。

「Mizone Electrolyte +」として知られるこのグレープフルーツ風味の飲料は、活動的な消費者や電解質を補給したい消費者向けに設計されている。

「より高い受容性」:SanofiAB-BIOTICSが提携し、韓国でコレステロールを改善するプロバイオティクスを発売 

Sanofi Consumer Healthcare Korea社は、AB-BIOTICS社と提携し、韓国で腸の健康以外にも効果をもたらすプロバイオティクスを発売している。

この提携による最新の新製品は、Cenovisサプリメントブランド、製品名「Superbiotics Cholesterol」として販売されている。

NutraIngredients-Asia誌の取材に応じたAB-Biotics社のAPAC-MEA地域ディレクター、Albert Royo氏は、韓国のプロバイオティクス市場は他のアジア太平洋市場よりも比較的発展しており、消費者はより幅広い健康上の懸念に対してプロバイオティクスを摂取することに積極的であると述べた。